家電量販店のこと

10年ほど前は、家電量販店の店員(売る側の立場)だった。

最初は、レジ専任だったのでレジに商品を持ってきた人の、会計処理をするだけだったから、気も楽だった。

しばらくしてから、「販売員」に異動になったので、売ることを意識しないといけなくなった。

家電量販店に勤務していても、自分は買い物はお店(職場)ではしなかった。

入社時に「ゴールドカード」は作らされたけれど、辞めるまで一度も使わなかった。

辞める時に解約の手続きは特に言われなくて、辞めた後自分で解約の手続き(電話)をした。

最初は「パソコン」を担当したのだけれど、ある理由から「デジタルカメラ」と「プリンター」と「電話機」の担当になった。

ある理由とは、パソコン本体を売るだけではなく、設定サポートとか、インターネットの契約とかも合わせて勧めないといけなくて、そんなこととは知らずに売ろうとしていたから、周りからストップがかかっった。

たまたま来店した人が、パソコンにあまり詳しくないのと、インターネットは不要と言っていたので、それを鵜呑みにしてしまったから。

ただ、周りもあらかじめそういうことは教えて欲しかった。

仕事である以上は、職場の暗黙のルール?に従わないといけないのは、わかっているので、あらかじめ教えておいてくれたら、こういう失敗はしなくて済んだ。

話は変わるが、まだ店頭に「iPod(シリーズ)」がおいてあった頃、来店したお客様に「Apple IDを教えて欲しい」と言われて、、目が点になったことがある。

Apple IDはお客様が決めるものであって、店員が決めるものではない。

そのお客様はたまたまそれをご存知なかった。

あるお客様は、デジタルカメラをご購入になって、「すぐに使える?」って聞いてきたので、「バッテリーを充電してからでないとお使いになれませんが」と答えた。

補足として、充電式のバッテリーを使うデジタルカメラは、使う前に充電が必要だけれど、乾電池を使うデジタルカメラであれば、乾電池さえ購入すれば(付属していることもある)、すぐに使うことができる。

「お店で充電してくれないの?」と聞いてきたので、「そのようなサービスはしておりませんが」と答えた。

iPod touchでLINEを使いたいけど、どうすればいい?と聞いてきたお客様もいた。

自分で調べないのだ。まあ、私は調べてみたけどね。

携帯電話やスマホの電話番号を割り当てれば使えるけど、その代わり携帯電話やスマホでLINEが使えなくなるということだった。(その当時は)。

家電量販店に来店する面白いお客様ネタになってしまった。

本当にいたのだそういう人が。

後、プリンターをお買い上げになって、「テストプリントはできないの?」と聞いてきたお客様もいた。

販売員になってからは、「カメラでも安い商品ではなく、できるだけ高い商品を売れ」と言われた。

お客様の希望よりもお店の利益を考えろということだ。

辞めた理由は別にあるけれど、お客様に満足していただける接客ができないことも理由の一つだったかもしれない。

家電量販店に勤務していた頃には、すでに私はパソコンに詳しい人になっていた。

だから、買う立場に移行してからも家電量販店の店員さんのカモにはなっていない。

家電量販店には家電量販店の良さがあるかもしれないが、私は個人のいわゆる昔ながらの電気屋さんの方が好きだ。

昔ながらの電気屋さんは、そこだけでは商売が難しくなって、家電量販店の下請けみたいになって商売を続けているお店もある。

あまりみられなくなったけど。